防具の役割、剣道着の役割
店長の青木です
今日は久々に防具の話。
以前から話しますが、最近は防具は安価で使いやすいものが増えてますね。
特にミシン刺しの防具は恐竜的な進化を遂げてまして…。
私が高校生の頃は3ミリ竹胴付!!みたいな感じで「重い、固い、高い」
と3拍子揃ってました
現在はとても安くて、使いやすい、そして軽いという条件で皆さん防具を探されてます。
昨日もあるお客様がお見えになって「すいません、安いミシン刺しでも試合用で使えるいいやつ下さい!!」
というオーダーが来まして…。
県外から来られて静岡にお住まいを移された方なんで結構いろいろ詳しい様子…。
とにかく軽いすぐ馴染むやつってことなんで、「あんまり売りたくないけど…。」
って出した防具にとっても興味津々!!
実は私、昨年「超」がつくぐらい、軽くて柔らかい面とか垂とかためしに作ったんですが…。
垂はペラペラ、面も軽いけど薄いのでお蔵入りにしたのがあったんで見せたんです。
「スゲー!!ほしー!」って言われましたけど… 「売らない」って言いました。
けがなんてしたら目も当てられないし、防具としての体をなしてないとおもいまして。
そしてこの防具は「こんなのもできるけど、危ないよ」って説明するためのいわば「教材」なんです。
だからお客さんには紺反から芯、縫製方法の説明もして馴染の良い5㎜ピッチのオーダーをお薦めしました。
衝撃吸収とか風合いなんかもあるから後々こっちが良いよって説明したら、お客さん納得していただきました!!
剣道着も最近はジャージ剣道着が大変売れてます。
以前は高校生から二剣(二重)剣道着と言って二枚の紺反生地を刺して厚めの剣道着が主流でした。
何故厚くて重い生地なのか?厚い生地にすることによって多少の打突はずれも剣道着が厚いことによって衝撃を和らげることができます。
剣道着も防具の一部として考えれば当然かもしれません。
武道系の大学ではジャージ剣道着は禁止されてるところもあるようです。
剣道はあくまで「武道」という考えなんでしょうね。
防具の染め、飾り…すべてに意味があるのです。(染めについてはまた掲載予定です)
安いから、高いから、柔らかいから、軽いから、…。
目に見えるところ以外にもちょっと目を向けてみてください。
職人さんの技、材料の良さ、時がたてばたつ程見えてくるはずです。
仕立ては面の命。
八〇年前の防具も現在店内で展示中。
面の仕立てはとても美しいです。
調べたら目黒にあった田村さんという武道具店さんのものだったようです。とても腕の良い職人さんだったようです。
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